さしすせそ順で調味料を入れる3つの理由【味つけの順番】

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和食の基本と味つけの順番「さしすせそ」

今回は調味料を入れる順番の「さしすせそ」の理由についてご紹介したいと思いますので料理作りにお役立てください。

味つけの順番「さしすせそ」

調味料を入れる順番「さしすせそ」3つの理由

料理に味をつけるときの「さしすせそ」とは調味料を入れる順番のことで、この順番は以下のような材料を表しています。

砂糖
しょうゆ【せうゆ】
みそ

そして、調味料をこの順番で入れる理由には以下の3つがあります。

1.個々の大きさ

2.浸透圧(しんとうあつ)

3.香りや風味を損なわせないため

1、個々の大きさ

個々の大きさとは分子の大きさをあらわしています。

最初に例としてバケツの中に大きな石と小さな石(砂)を入れるときを想像していただきたいと思います。

そして、バケツに大きな石を上まで入れてから小さい石(砂)を入れると大きい石の間から小さな石(砂)が入りこんですき間いっぱいになりますが、小さい石(砂)を上まで入れてからでは大きな石は入らなくなります。

これは砂糖の分子が塩などの塩分よりも大きく、先に入れないと食材に味が入らないからです。

これが砂糖と塩の順番「さ」→「し」です。

■ バケツは食材の細胞だと思ってください。

2、浸透圧(しんとうあつ)

そして、2つめは浸透圧といわれる作用です。

塩には浸透圧により水分を細胞の外に出す働きがあります。

「濃度の違う分子AとBの2つ」濃いほうがA(塩)、薄いほうがB(水)と思ってください。

この浸透圧では半透性の膜(食材の細胞膜)を境にして薄い方の分子B(水分)はこの膜を自由に行き来できますが、濃い方のA(塩分)は、なかなか半透膜の外側に移動できません。

したがって、食材の細胞内に含まれる分子Bの水分は濃い外側(塩水など)に一旦出ても細胞の中に自由に戻れます。

そして、浸透圧には2つの濃度を均一にしようとするときに濃い方から薄い方に作用して調節する性質がありますので、塩分のある分子Aから薄い側(食材が持つ水分)へ移動して全体のバランスを保とうとします。

この濃度を均一にする分子(水分と塩分)の移動が浸透圧だと思ってください。

(例)キュウリに塩をあてるとしんなりする「塩と水分の関係」です。

また、逆に保存性を高める目的で塩漬けにしてある塩辛い食材を水に浸けて塩気を抜く場合は半透膜を境にして食材の内側が塩辛い分子A、外側の水が濃度の薄い分子Bになります。

そして、半透膜を境にして内と外が反対になっていますから逆の作用がおこります。

これは食材の「けだし」という調理法で、塩漬けの食材を水に浸けて塩を抜くときの「塩と水分の関係」です。

(例)数の子、子持ちわかめ等

このような作用を利用すると味が入りやすくなる効果がありますので塩を入れる順番が2番目になります。

この場合、濃度の濃い分子A(塩分)は半透膜を行き来しにくい性質がありますので時間がかかりますが、真水に少量の塩を加えると時間が短縮できます。

■ この塩を抜く場合に薄い塩水に浸して塩抜きすることを「呼び塩をする」といいます。

呼び塩(迎え塩)とは

塩蔵品の塩出しをする場合、真水に浸すと食品と水の塩分濃度差が大きいため、塩が抜ける代わりに食品が真水を吸収して水っぽくなってしまいます。

しかし、薄い塩水に浸けることで両者の間に塩の道ができて塩分濃度を一定にしようとする作用が強く働きます

そして、塩分濃度の高い食品から薄い塩水の方に塩だけが移行して食品中の塩分が抜けやすくなり、このことを塩で塩を呼ぶところから「呼び塩」または「迎え塩」といいます。

3、調味料も生きている

最後の3つめは調味料の香りや風味に関することです。

「さしすせそ」の酢(す)は煮過ぎると酸味が飛んでしまい、醤油(せ)とみそ(そ)は風味や香りがなくなります。

そして、この3つの調味料は発酵させて作られていますから微生物が生きている状態で、火を入れ過ぎると調味料(微生物)を殺してしまいます。

これが酢→醤油→みその順番で「風味や香り(微生物)を生かす」ことです。

こうした理由から調味料は「さしすせそ」順に入れて調理すると自然と味のバランスが良くなります。

■ そして、もう1つ微生物に関連のある事柄をご紹介したいと思います。

ぬか床を混ぜる理由とは

漬物のぬか床は、なぜ混ぜないといけないのでしょうか?

これは、ぬか床にも微生物が生息しているからで、床はぬかを発酵させて作ります。

そして、この中には空気「酸素」を嫌う箘「嫌気性箘」(けんきせいきん)が生きています。

この箘(主に乳酸菌)の増え過ぎを抑えて、他の箘や酵素とのバランスを保つ為にまぜる必要があり、その他にも腐敗につながる箘は酸素を嫌う箘が多いためです。

今回は味つけの順番「さしすせそ」をご紹介いたしましたが、味つけのポイントには、それぞれが持つ特徴をうまくいかす「味の効果もあります」ので、よろしければそちらも参考にしてください。

【関連】⇒味の効果につきましては「料理の味つけに必要な4つの効果とは」に掲載しております。

⇒「和食の調味料割合と配合一覧」へ

⇒「カニやエビの変色を防ぐ簡単な調理法

⇒「料理の語源、意味、由来、調理用語集

和食調理にお役立てください。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。

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