和食の料理用語「卵白のコシをおる」
今回は揚げ物(変わり揚げ)の衣を材料につける場合に使用する卵白を、使いやすくして揚げ上がりを良くする「卵白のコシをおる」方法をご紹介したいと思いますので、和食調理にお役立てください。
卵白のコシをおる
こしおり卵
豚カツやフライの衣をつける場合に全卵でパン粉をつけることが多いですが、和食でも白身魚や海老などに同じ方法であられ、青じそ、ゴマなどをつけることがあり、一般に「変わり揚げ」といいます。
そして、変わり揚げの場合は卵黄の黄色がつかないようにするために卵白だけを使って衣をつけることが多く、このときに「卵白のコシをおる」という言葉が使われます。
卵白のコシをおる手順
卵の黄身と白身を分けたあと、卵白を目の細かいザルや、布巾、ガーゼに一度通して余分な部分や濃度(かたさ)をとってサラッとした状態にしてください。
※ この方法を「コシをおる」または「抜く」といいます。
卵白のコシをおるメリット
コシをおった卵白で衣をつけた場合は余分な衣が材料につきにくくなり、揚げたあとの油切れがよくため仕上がりがカラッとし、衣をつけるときも余分な卵白がまとわりつかずに作業がしやすくなります。
そして、さらに衣をつけやすくする場合は卵白を泡立たないように軽く混ぜ合わせてから使用すると、揚げ物の仕上がりも良くなります。
また、だし巻きや茶碗蒸しを作る場合も卵とダシを混ぜ合わせたあと、目の細かいザルに一度通すと口当たりがやわらかく、まろやかになります。
【関連】
≫たまご料理の関連記事一覧
今回は卵白のコシをおる方法をご紹介いたしました。
最近ではあまり耳にしない言葉で少し手間はかかりますが、調理場で急に先輩から「卵白のコシをおっといて」と頼まれたときや揚げ物を作られるさいにお役立てください。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただきありがとうございました。