調理の科学!砂糖を使い分ける5つの理由【使い方とコツとは?】

 
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今回は砂糖の使い分けと理由を5つご紹介したいと思いますので、和食調理の参考にされてはいかがでしょうか。

調理の科学!砂糖を使い分ける5つの理由とは?

砂糖には調理工程で甘味をつける以外にも色々な役割があるため、味つけの適量を超えて使われることも多くあります。

砂糖の使い方とコツ

1、砂糖を初めに入れる理由

煮物に加える砂糖や塩は、拡散という現象で味が染み込みます。

この速さは分子の大きさが小さいほど速く進み、砂糖は塩の約6倍の大きさで、この大きさの違いから、塩の方が材料に速く染み込みます。

その他にも砂糖には、デンプンやタンパク質など食品の成分をやわらかくするのに対して、塩はかたく引きしめる作用があります。

ですから、塩を先に加えると材料を引きしめて、砂糖の侵入を妨げてしまいます。

これは、砂糖と塩を同時に加えた場合も塩が先に吸収されて、同じ結果になります。

このような理由から、砂糖を入れたあとにや醤油を加える「さしすせそ」の順番があります。

2、玉子焼きを軽く仕上げる砂糖の効果

玉子料理のほとんどは、うまく火を入れることがポイントになり、玉子焼きはその代表と言えます。

玉子は熱を加えるとタンパク質と固まります。

そして、玉子焼きにを入れると凝固変性が促進されることから、タンパク質がかたくなってしまいます。

逆に、砂糖を加えるとタンパク質分子とむすびつき、結合する力を弱めますので、変性を遅らせてやわらかくなります。

このような理由から、玉子焼きに砂糖を加えると軽くふんわりと仕上がります。

3、栗の甘露煮や煮豆に砂糖を数回に分けて入れる理由

甘露煮や煮豆は同量、または、それ以上の砂糖を入れて煮る料理です。

そして、煮汁に砂糖を一度に入れて煮ると、周りの水と急速に結びついて、栗や豆から水分を引き出してしまい、仕上がりがかたくなります。

また、煮くずれもしやすくなり、豆の場合は皮にシワがよる原因となります。

ですが、砂糖を数回に分けて加えると、煮汁の砂糖濃度が少しずつ上昇していきます。

こうすると、材料からの急速な脱水が起こらずに汁と材料の成分がゆっくりと交代していきます。

このことから、煮上がりがやわらかくなって、煮くずれやシワも起こりにくくなります。

【栗の甘露煮】今回は栗をくちなしの実で色付けしてから砂糖蜜(シロップ)で煮ふくめる「甘露煮」をご紹介したいと思いますので、甘味の献立やおせち料理の参考にされてはいかがでしょうか。
【栗の渋皮煮】今回は、栗の渋い皮をつけたまま砂糖蜜(シロップ)で煮ふくめる「渋皮煮」をご紹介したいと思いますので、秋の献立やおせち料理の参考にされてはいかがでしょうか。

4、砂糖が入ったあんや、ようかんが乾燥しない理由

和菓子に使われる「あん」には20~30%、ようかんには50~60%の砂糖が含まれています。

このたくさん入っている砂糖が、あんやようかんの水分をとらえて離さないようにしますので乾燥が起こりにくいです。

5、梅酒を作るときに氷砂糖を入れる理由

梅酒は、焼酎に青梅と氷砂糖を入れて作ります。

この梅酒を溶けやすい粉末の砂糖で作ると、濃度がすぐに上がって甘露煮や煮豆のときと同じように、梅にシワがよってしまいます。

そして、梅がしぼんで十分に味と香りが引き出せなくなります。

ですが、氷砂糖を使うと、入れた直後はかたまりの状態ですが、日数をかけてゆっくりと焼酎に溶け込みます。

そうすると、砂糖を数回に分けるときと同じ結果が得られて、味や風味のよい梅酒に仕上ります。

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今回は砂糖の使い方をご紹介いたしました。

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