和食の料理用語集【山梨県の郷土料理と名物料理】
御練(おねり)
山梨県の郷土料理で、ジャガイモ、カボチャを煮込んだ中にトウモロコシの粉を加えて、濃いしるこ状に仕上げたものです。
御焼き(おやき)
トウモロコシの粉を湯で練ってだんごにし、表面を焼いたものです。
転柿の紫蘇巻き(ころがきのしそまき)
ころ柿の種子を除いてシソの葉で包み、砂糖、甘酢をかけたものです。
干し柿の一種で、T字型に果梗(かこう)を残して採取した大柄の渋柿の皮をむき、縄につるして陰干しにしたものです。
■ 甘味が強いのが特徴。
約2週間で半乾きになったところで、あらためて平均に乾燥させ、形をととのえるために果肉をもみむなどの手入れをします。
これを、さらに乾燥させると表面に白い粉(果糖とブドウ糖)を生じて製品に仕上がります。
実をつける柄(え)のことで、果実を収穫するさいにハサミを入れて切る部分です。
転柿の柚香巻き(ころがきのゆこうまき)
種子を取ったころ柿を開き、中にユズのせん切りを入れてすだれで巻いたものです。
占地辛煮(しめじからに)
保存食の一種で、しょうゆ、または酒で割った薄口しょうゆでシメジを煮つめたものです。
長野県、山梨県、群馬県北西部などで作られ、シメジの他にアミタケなどのキノコも用いられます。
釈迦こごり(しゃかこごり)
小麦粉に砂糖と塩を加えて水で練った中に、いって塩水に漬けたダイズを入れ、粉が透き通って粘りが出てきたところで食べやすい大きさに丸めたものです。
■ 4月8日の花祭りに作ったものを、お供え物にします。
信玄塩辛(しんげんしおから)
古くから伝えられている常備職で、スルメのこうじ漬けのことです。
つぼの中に細かく切ったスルメと米こうじを混ぜて入れ、しょうゆをひたひたに注いでぴったりと紙で覆い、約1か月間冷暗所に置いて作ります。
信玄鮨(しんげんずし)
ブドウで作った酢と塩で飯に味をつけ、みそ漬け、梅干し、干し魚などをのせてササの葉をかぶせ、これを重ねておけに詰めたものです。
武田信玄(たけだしんげん)が、川中島の戦いのときに沿道の農家で作らせたと伝えられています。
煮貝(にがい)
山梨県甲府市の名物。
アワビをしょうゆで煮しめたもので、海と陸との境界である海岸線を持たない地域の名物が、海産物という珍しい料理でもあります。
江戸時代末期に沼津港の魚問屋の主人がアワビをしょうゆで煮て樽(たる)に詰め、馬の背にのせて運んだことが始まりとされます。
八朔の泣き饅頭(はっさくのなきまんじゅう)
小麦粉をこねてあんを包み、竹の皮にくるんで蒸したものです。
■ 八朔(8月1日)に、これを神様に供えて稲の穂出しを祈ったもの。
八朔の行事に牡丹餅(ぼたもち)やまんじゅうを作る風習は各地にあり「にがもち、泣きまんじゅう」などと呼ばれていますが、この日以降の奉行人は午睡(昼寝をすること)がなくなって、夜業が始まることから名がついたといわれます。
餺飥(ほうとう)
山梨県の代表的な郷土料理で、カボチャ、サトイモ、ダイコン、ニンジン、ネギなど、季節に応じたあり合せの材料をみそ汁に入れ、手打ちの生うどんの餺飥(ほうとう)をゆでずにそのまま加えて煮込んだものです。
海布巻(めまき)
河口湖周辺の郷土料理。
ワカサギ、フナなどの小魚を海藻のアラメで巻いて甘辛く煮しめたもので、富士山に登る人々にお清めをする祈祷師(きとうし)の家で作られていた料理が広まったとされます。
※ 郷土料理は各地方で独自に発展しているため、地域によって材料や作り方などが多少異なる場合があります。
【関連】
≫料理の雑学、豆知識一覧
≫日本料理、会席・懐石案内所
≫献立四季報「春夏秋冬」味暦
≫煮物レシピと調味料の割合
【参考】
≫献立別の料理用語集一覧
【献立別】 | 各料理の語源、意味、由来など |
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