鼈(すっぽん)調理のコツ
今回は、すっぽんの首をのばす手順と、かまれないようにつかむ安全な方法をご紹介したいと思いますので、和食調理や鍋料理などにお役立てください。
また、頭を出さないときの対処方法も記事下部に掲載しておりますので参考にされてはいかがでしょうか。
すっぽんをさばく時のコツ
すっぽんに首を出させる方法
【1】最初に、すっぽんを生けすから網で取りだして、前足と後ろ足の間をかかえるように持ってください。
■ この部分を持つと、すっぽんの頭がとどきませんので、かまれる心配はありません。
そして、一旦まな板に置いてください。
注:すっぽんは足先の爪が鋭く、引っかかれるとケガをしますので十分注意してください。
「すっぽんの品質を確かめる時の持ち方」
すっぽんを裏返してから「首のつけ根の甲羅」を両手で挟むように閉じると、すっぽんは頭を出すことができなくなります。
この状態で、後ろ足のつけ根付近にある、脂ののり具合を見ていただくと、すっぽんの良しあしが分かります。
■ 脂のりが良いものは、足の付け根付近がふくらんでいます。
【2】次に、首もとをふさいだまま甲羅を下にして、調理台の隅や流し台の角に置き、すっぽんが首をのばせる状態にしてください。
このあと、甲羅をふさいでいる両手を片手に持ち替え、はなした手で胴体を台に押さえつけてください。
そして、甲羅をふさいでいる方の手をはなすと、すっぽんは起き上がるために首をのばしますが、床には届かないですから完全に出した状態になります。
■ この状態は、亀を裏返したときに首をのばして起き上がろうとするときと同じです。
【3】そして、首が完全に伸びきるまで待ってから、素早く一気につかんでください。
※ このとき、すっぽんは命を守るために攻撃してきますので、怖がって「ちゅうちょ」すると、かまれてしまいます。
首を確実につかむ安全な方法
こちらの方法は2人で行ってください。
首をつかむのが苦手という方は、すっぽんの顔に布巾を近づけて、しっかりとかませてください。
そして、胴体を押さえながら、布巾を引っ張ると首がのばせます。
この状態で、さばく係の人が首をつかむと、作業が安全に行えます。
■ すっぽんは、かんでいる布巾をはなしませんので、無理に取ろうとせずに首を切り落としてから処理してください。
そうすると、かまれることはありません。
頭を出さないときの対処方法
すっぽんを裏返して置いたときに首を出さない場合は、手で腹を強くたたくと出てきます。
そして、すっぽんさばきになれると、この方法で一気につかむのが効率よく手早いです。
また、しっかりと持てない場合は、あごの近くに急所がありますので、その部分を親指と人差し指で強くつまむと首を引き出せます。
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今回は、すっぽんの首の持ち方をご紹介いたしました。
他の食材の下ごしらえにつきましては≫「下処理関連の記事一覧」に掲載しておりますので、お役立てください。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。