鶏だしの材料と3種類の取り方
今回は和食だしの中から鶏の旨味を煮出す「だしの取り方」を3つご紹介したいと思いますので、煮炊き物や鍋料理などにお役立てください。
鶏だしの材料と取り方手順
1:茶色のだしの取り方
鶏がらだしの中で茶色のだしは最も香りが強くこってりしていますので、煮炊き用や炊き込みご飯に向いています。
■ 鍋物には香りが強すぎますので、他のだしと合わせて用いることが多いです。
鶏がら | 1 ㎏ |
爪昆布 | 2 枚 |
水 | 4 ℓ |
【1】最初に、鶏がらを弱火でしっかりと色付くまで焼いてください。
【2】次に、水と鶏がら、爪昆布を鍋に入れ、強火にかけてください。
爪昆布は、ゆっくりとぬめりが出て、そのぬめりがアクをからめ取る役割をしてくれます。
■ 爪昆布がない場合は根昆布や他のだし昆布で代用できます。
【3】そして、ひと煮立ちしたところで、表面がコトコト踊る程度の火加減にし、アクをていねいに取り除いてください。
【4】アクを取り除きながら弱火で最初の半分まで煮つめ、キッチンペーパーやネル地でこすと完成です。
火が弱すぎるとアクが浮いてきませんが、逆に強すぎると鍋の中を循環して取り除きにくくなります。
また、ぐらぐら煮立てると身が崩れて濁りや臭みの原因にもなりますので、鍋の中のだしが1、2々所コトコトと沸いているぐらいの火加減を保ってください。
■ 初めに黒っぽい粘った状態のアクが出て、それがおさまると次に白濁したものが出ますので、どちらもていねいに取り除いてください。
2:白炊き用のだしの取り方
他のだしに比べて最大の違いは、鶏がらをつぶすところです。
これは骨の中にある旨味まで残らず引き出すためで、茶色の鶏がらだしのような香りはありませんが、それ以上にコクが出ますので鍋物のだしに向いています。
また、鶏のだしを取るときの共通点ですが、強火で煮つめないようにしてください。
■ 火が強すぎるとアクや脂が出て、不自然な濁りの原因になります。
鶏がら | 2 ㎏ |
昆布 | 15 g |
水 | 6 ℓ |
【1】最初に、たっぷりの熱湯で鶏がらを霜降りし、冷水に落として血や汚れを洗い流してください。
【2】次に、分量の水と鶏がら、昆布を鍋に入れ、強火にかけてください。
■ こちらもアクは、ていねいに取り除いてください。
【3】ひと煮立ちしたところで、表面がコトコト踊るくらいの火加減にし、アクを取りながらしばらく煮て、鶏がらをすりこぎでつぶしてください。
【4】そして、半量になったところで火を止め、さらしで静かにこしてください。
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3:澄まし用のだしの取り方
鶏がらだしの中では、最もあっさりとして、さっぱりした旨味の汁が取れます。
これは、他の鶏がらだしのように焼いたり、つぶしたりしないだけでなく、弱火でじっくりと煮つめず、軽めに仕上げるためです。
■ 澄んだ鶏がらだしは、鍋料理のだしに用いる他、煮炊き用や汁物などにも向いています。
鶏がら | 1 ㎏ |
昆布 | 10 g |
水 | 4 ℓ |
【1】白炊き用と同様に、たっぷりの熱湯で鶏がらを霜降りし、冷水に落として血や汚れを洗い流してください。
【2】3つの材料を鍋に入れ、強火にかけて、浮いてくるアクを取り除いてください。
【3】鶏がらスープをひと煮立ちさせ、表面がコトコトと踊る程度の火加減でさらにアクをていねいに取り除き、キッチンペーパやネル地でこすと完成です。
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【関連】
≫献立四季報【味暦】
他のレシピにつきましては≫「本サイトの料理内容一覧」に掲載しておりますのでお役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。