料理の食材集
料理の雑学、豆知識【和食の料理用語集】
伊勢海老(いせえび)
茨木県以南の太平洋側の岩礁地帯などに多く生息するイセエビ科のエビで、三重県で多く産することから伊勢海老の名があります。
体長は約35㎝、体はほぼ円筒形で上半身を覆う硬くて壊れにくい背甲に並列する10脚、露出した黒目、大小の触角がひげのようになびき、エビの中でも堂々とした姿をしています。
日本にはイセエビのほか、カノコイセエビ、シマイセエビ、ゴシキイセエビ、ニシキイセエビなどの近似種があり、生きているうちは、くり色または紫褐色が主体で、青色などが混じったものもありますが、加熱や酸処理するとタンパク質と結合していたアスタキサンチンが遊離して鮮やかな真紅色に変化します。
ひげが長く、腰を曲げて進む姿を老人になぞらえて、長寿を祝う縁起物として、また形が立派なため正月の飾りや祝い膳の装飾用にも使われます。
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一般に生きている状態のものは市場価値が高く、くり色または帯紫色をしていて殻につやがあり、眼球が黒く生き生きして脚が10本揃い、ひげが折れていないものは特に高値で販売されます。
夜間、捕食のために出てくるところを岩礁の周囲に張り巡らせた刺し網で獲り、産卵期の6月末頃から7月は禁漁。
刺身に用いる場合は、氷水や湯を使って歯触りと甘みを活かす洗い、姿造り等が一般的で、他にも鬼殻焼きや身を細く裂いて作る白髪伊勢海老、煮物、汁物としては具足煮、具足汁などがあります。
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【参考】