和食の料理用語集【秋田県の郷土料理と名物料理】
燻りがっこ(いぶりがっこ)
秋田県の漬物。
囲炉裏(いろり)の上につるしながらいぶした大根を、塩、米ぬか、ざらめをまぜた床に漬けたものです。
燃やす薪(まき)の種類によって香りが違うので、かつてはそれが各家庭の味となりましたが、現在では市販のいぶした大根を多く用います。(別名を、いぶり漬けという)
「がっこ」とは
方言で「漬物」のことです。
きりたんぽ
秋田県の代表的な郷土料理で、名称の由来は槍(やり)の先につける「たんぽ」に形が似ているからといわれます。
新米をかために炊き、米粒の形が多少残る程度につきつぶし、直径約1㎝の秋田杉の串に握りつけます。そして、塩水の中でしぼったぬれ布巾の上で転がしながら形をととのえ、炉端(ろばた)に立てて焼きます。
塩汁貝焼き(しょっつるかいやき)
しょっつる鍋の元祖で、小さな「しちりん」に大きな帆立貝の殻をのせて鍋代わりとし、しょっつる鍋の材料を1人前ずつ煮て食べる料理です。
■ 日本料理の専門書に掲載されているしょっつる鍋の写真は、この形でとられている場合も多いです。
塩汁鍋(しょっつるなべ)
だしを鍋に入れ、その6~7パーセントのしょっつるとみりんを加えて、はたはた、豆腐、白菜、ねぎ、きのこ、海藻などを入れ、煮ながら食べる料理です。
秋田県の特産品で、はたはた、いわし、いかなごなどで作る「魚しょうゆ」の一種です。
豆腐蒲鉾(とうふかまぼこ)
秋田県大館地方に古くから伝わる豆腐の加工品で、豆腐巻きともいいます。
豆腐をよくすり、塩、砂糖、卵白、カタクリ粉を加え、さらによくこねて蒸し上げたものです。
切ったときに梅や渦巻きなどの模様が見えるように色付けし、巻いて形をととのえます。
鰰鮓(はたはたずし)
腹にブリコと呼ばれる卵をもったハタハタを使用した「いずし」の一種です。
2~3日のあいだ塩漬けにしたのち、ひと晩酢に漬けて身をしめたハタハタを、こうじを混ぜた飯、薄切りのにんじん、かぶ、だいこんなどと交互にササの葉を敷いた専用のおけに漬け込み、重しをして作ります。
■ 12月の初旬に漬けられ、正月料理としてたべられます。
※ 郷土料理は各地方で独自に発展しているため、地域によって材料や作り方などが多少異なる場合があります。
【関連】
≫料理の雑学、豆知識一覧
≫日本料理、会席・懐石案内所
≫献立四季報「春夏秋冬」味暦
≫煮物レシピと調味料の割合
【参考】
≫献立別の料理用語集一覧
【献立別】 | 各料理の語源、意味、由来など |
---|---|
汁物、吸い物 | 椀物関連の料理用語 50音順一覧 |
刺身、向付け | 刺身関連の料理用語 50音順一覧 |
煮物、焚合せ | 煮物関連の料理用語 50音順一覧 |
焼き物 | 焼き物関連の料理用語 50音順一覧 |
和え物 | 和え物関連の料理用語 50音順一覧 |
蒸し物 | 蒸し物関連の料理用語 50音順一覧 |
揚げ物 | 揚げ物関連の料理用語 50音順一覧 |
酢の物 | 酢の物関連の料理用語 50音順一覧 |
鍋料理 | 鍋もの関連の料理用語 50音順一覧 |
ご飯物 | ご飯物関連の料理用語 50音順一覧 |
献立の名称 | それぞれの献立名の意味 50種一覧 |