鹿児島県の郷土料理や名物など一覧【和食の雑学、豆知識、料理用語集】

 
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料理の雑学、豆知識

和食の料理用語集【鹿児島県の郷土料理と名物料理】

灰汁巻き(あくまき)

薩摩藩の兵糧として作られたものが今日に伝わったといわれ、端午の節句に作られます。

もち米を木炭からとった灰汁に一晩ひたして孟宗竹(もうそうちく)の皮で包み、さらに灰汁で煮て切り分けたものに黒砂糖やきな粉などをまぶします。

べっこう色をした風味のよいもちに仕上がり、1か月ていど保存がききます。

孟宗竹(もうそうちく)は、市場に多く出回る筍(たけのこ)の竹の種類で、一般的に竹の皮として販売されているサバ寿司やおむすびを包むときに使うものは真竹(まだけ)の皮です。■ 孟宗竹の皮は短いため、食材を包むのには適していない。

【真竹の皮】

竹の皮

竹の皮の使い方

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兵糧(ひょうろう)とは軍隊の食糧のことで、この言葉を使った有名なものに、敵の食糧補給の道を断って戦闘力を弱めることを目的とした作戦の「兵糧攻め」があります。

灰汁(あく)とは

① わら灰や木灰など植物の灰を水に浸して得られる上澄み液のことで、くせの強い野菜をゆでると食品の組織を早くやわらかくして渋みなどを除いたり、緑色野菜の色を良くする効果があります。(上澄み液の灰汁は、灰あく、または灰あく汁と呼ばれることもあり、代用品として重曹(じゅうそう)を用いる場合もあります)

② 食品に含まれる不要な味(苦味、えぐ味、渋味)など、好ましくない成分の総称として使う言葉です。

灰を水に浸して上澄み液をすくい取った灰汁で食品自体がもつ強いクセのある味を処理したことから、不快に感じる味やクセそのものも「あく」と呼ぶようになりました。

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糸瓜田楽(いとうりでんがく)

イトウリとはヘチマの別名で、輪切りにしたヘチマの若い果肉を炒めて、みそで味をととのえたものです。

一般的に田楽と呼ばれるものとは異なり、みそ炒めに属する料理で、酒の肴(さかな)として作られます。

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酒鮨(さけずし)

薩摩ずしともいい、甘い地酒を用いるところが特徴です。

飯に塩とたっぷりの地酒を合わせたものをすし飯とし、具にはエビ、イカ、タケノコ、シイタケ、フキ、錦糸たまご、かまぼこ等を用います。

桶(おけ)にすし飯と具を交互に詰めて軽く重しをかけます。これを4時間ていど発酵させて桶ごと食卓に出し、取り分けてゴマやミツバなどを散らします。

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■ 昔、島津の殿様の宴の残り物と酒をいっしょに桶に入れておいたところ、翌朝に芳香が漂っていたことにヒントを得たと伝えられ、約400年の伝統を持つとされる豪華なすしです。

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薩摩汁(さつまじる)

みそ仕立ての濃厚な汁物のことで、昔この地方で闘鶏をしたさいに負けた鶏をその場でぶつ切りにし、野菜を入れて煮込んだものが始まりとされます。

骨付き若鶏のぶつ切りとダイコン、ニンジン、サトイモ、ゴボウ、コンニャクなどをゆっくりと煮込んだのちにみそで味をととのえ、仕上げにおろしショウガと刻みネギを散らします。

現在では鹿児島地方だけではなく全国各地で作られることから、名をよく耳にする汁物として一般化しています。

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春羹煮(しゅんかんに)

大き目に切った材料を取り合わせた煮物のことをいいます。

主な材料には豚肉、いのしし肉、ダイコン、ニンジン、ゴボウ、タケノコ、コンニャクなどを用い、地酒やしょうゆで味つけします。

■ 春羹の羹(あつもの)は熱い汁物を意味していますので、春の食材を使った熱い汁物や煮物をさしています。

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付け揚げ(つけあげ)

魚をすり身にして味をととのえ、油で揚げて火を通す揚げ蒲鉾(かまぼこ)や薩摩(さつま)揚げと同じようなものです。

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槖の煮染め(つわのにしめ)

ツワブキの若芽の茎を用いた煮物のことです。

ツワブキの茎は皮をむいてからゆでて水にさらし、アクを抜いたのちに切り分けたものを酒、しょうゆなどで煮ます。

タケノコや干しダイコンなどといっしょに煮込んだり、つくだ煮風に仕立てる場合もあります。

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豚骨(とんこつ)

薩摩武士が好んで作ったといわれ、約300年の歴史がある豪快な伝統料理で、豚のあばら骨がついているばら肉の「豚骨」を用います。

豚骨を油で炒めてしょうちゅうを加え、骨から肉が離れる程度までじっくりと煮込んだあと、ダイコン、ゴボウ、コンニャクなどと共に砂糖、みそ、地酒でこってりと煮含めます。

■ 奄美大島(あまみおおしま)では、ツワブキを加えるところが特徴です。

穂垂れ煮染め(ほだれにしめ)

九州地方には「穂垂れひき(穂垂れ吹き、または穂垂れ節句)」という、小正月の年越しにあたる1月14日を祝う行事があります。

これは、穂が長く垂れるように豊穣(ほうじょう)を願って行われる農家の祭りで、このときに作られる煮物料理が「穂垂れ煮染め」です。

材料にはダイコン、ニンジン、青菜、シイタケ、ジャガイモ等の野菜類と共に揚げ豆腐、みそ塩魚などを使います。

包丁をできるだけ入れずに穂のような長いままの状態で調理して、みそと砂糖で味をととのえて煮込んだあと、大きな丼に盛りつけます。

山川漬け(やまがわづけ)

鹿児島県特産の漬物で、山川町を中心にして作られることからこの名で呼ばれ、大きなつぼに漬け込むので「つぼ漬け」ともいわれます。

収穫したダイコンを寒風(かんぷう)にさらして天日乾燥させ、海水を入れたうすにひたして、杵(きね)でついてやわらかくします。

これを洗ってさらに風干しし、1本ずつ塩もみしたのち壷(つぼ)に密封して、6ヵ月ていど漬け込んで発酵させます。

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郷土料理は各地方で独自に発展しているため、地域によって材料や作り方などが多少異なる場合があります。

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