和食だしの取り方
今回は和食だしの中から、煮干しだし、魚のあらだし、精進だしの取り方をご紹介したいと思いますので参考にしてください。
また、一番だしについての詳しい内容は「一番だしの取り方3つ~料理の用途別」に掲載しておりますのでそちらをお役立てください。
煮干しだし、魚のあらだし、精進料理だしの取り方
煮干しだし
【だしジャコの選び方】
頭と尾が、腹側にへの字のように曲がっているものを選びます。背の黒色がくっきりしていて、よく乾燥したものがよいです。
黄褐色に油焼けしているものは古いので避けてください。
■保存方法
頭と内臓を取る作業は、時間のあるときにまとめて処理しておき、ポリ袋などに入れて密封し、冷蔵庫で保管すると便利です。
<補足>
香ばしさが欲しい場合はフライパンに半紙をしいて、弱火で煎ると香りがたちます。
1:ジャコのだし
こくや旨みのあるだしですが、味、香りともに強く、くせがあります。
一般的には家庭用のお惣菜に用いられることが多いだしで、煮炊き用、味噌汁のほか、素材によっては炊き込みご飯などにも使えます。
(材料)
だしジャコ | 40g |
利尻昆布 | 5g |
水 | 1ℓ |
「取り方」
(1)
だしジャコの頭と内臓を取り除いてください。
こうしておくと、苦味やえぐみのないだしに仕上がります。
(2)
鍋に分量の水とだしジャコを合せ、固く絞った布巾で表面をさっとふいた昆布を加え、10時間置いて昆布を取り出します。
(3)
鍋を強火にかけ、浮いてくるアクをていねいに取り除いてください。
(4)
ネル地で静かに漉してください。
2:海老のだし
ムキエビ(アカエビ)が主材料で、これらを干したえびをだし材料に用います。
風味、旨みが強いのですが、どちらかというと甘味を感じるだしで、ジャコだし同様に味のバランスを保つ為に昆布を加えてだしを取るのが一般的です。
通常は風味をいかして他のだしとブレンドすることが多いです。
(材料)
干しエビ | 30g |
利尻昆布 | 5g |
水 | 1ℓ |
「取り方」
(1)
干しエビの汚れを落とすため、水に放ってさっと洗い、ざるに上げて、水気を取ります。
(2)
鍋に分量の水と干しエビを合せ、固く絞った布巾で表面をさっとふいた昆布を加え、10時間置きます。
(3)
昆布を取り出し、鍋を強火にかけ、浮いてくるアクをていねいに取り除いてください。
(4)
火を止め、ネル地で静かに漉してください。
魚のあらだし
魚のあらは、タイだけではなく、カツオやハモ、サワラなどもよく利用されます。
一般的には、その魚を使った吸いものなどに使われます。
材料になる頭や中骨は、しっかりとひを入れて焼いてください。
水分をきちんと取り除きたい為にしっかりと焼き、これが不十分だと、だしが濁り、生臭くなってしまいます。
<例>タイのあらだし
(材料)
タイのあら | 500g |
爪昆布 | 2枚 |
水 | 2ℓ |
「取り方」
(1)
タイの頭は梨割りにして切り分け、中骨も適当な大きさに切り分けてください。
血や汚れは流水でていねいに洗い落とし、弱火でしっかりと焼きます。
(2)
鍋に分量の水とあらを入れ、爪昆布を加えて強火にかけます。
(3)
ひと煮立ちしたら火を弱め、アクをていねいに取り除いてください。
(4)
火を止め、ネル地で静かに漉してください。
精進、大豆昆布混合だし
精進だしは、単独ではあまり使わずにほかのだしと合せたり、補助的に用いることが多いだしです。
法事などで使う精進料理のだしそのものは、混合した材料から取るのが一般的で中でも煮炊き用としては、昆布と大豆から引き出すだしが代表的です。
また、このだしに乾燥椎茸を加える場合もあります。
(材料)
昆布だし | 2ℓ |
大豆 | 200g |
「取り方」
(1)
昆布だしを火にかけて沸かします。
(2)
大豆をフライパンで香ばしく煎ってください。
大豆はだしを取るたびごとに煎ってください。
(3)
沸かした昆布だしの火を止め、煎りたての大豆を加えます。
煎りたての大豆を使うと香りよく仕上がります。
(4)
そのままの状態で20分間置きます。
(5)
20分間たって 、大豆が水分を吸い、沈みだしたらネルで静かに漉してください。
だしを取る際にお役立てください。
【関連】
【参考】
今回は、だしの取り方とコツをご紹介いたしました。
他のレシピにつきましては≫「本サイトの料理内容一覧」に掲載しておりますのでお役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。