桂むきを成功させる詳しい方法とコツ
今回は大根けんのむき方と上達のポイント、そして大根と包丁を使わずにできる練習方法などをご紹介したいと思いますので、和食調理や飾り切りの参考にされてはいかがでしょうか。
大根けんのむき方【桂むきを成功させるためのコツ5つ】
- 上下を平行に切る
- 上下を同じ太さにむく
- 芯を丸くむく
- 刃を中心にあてて切り進む
- 刃を滑らすように切り進む
大根けんの皮をむく工程
最初に、大根をむきやすい長さ(10~15㎝)に切り分け、皮の内側の筋が残らないように薄刃包丁で丸くむいてください。
コツ①上下を平行に切る
大根は皮をむく前に上下を平行に切りそろえてください。
コツ②上下を同じ太さにむく
■ 始めにむく皮は大根の上下が同じ太さになるように意識して切り進めてください。
■ この段階でどちらか一方が細いと最後までむきにくくなります。
「細い部分をむくときのポイント」
1本の大根を2節に切った場合、葉のついている方は太さがほぼそろっていますが、根に近い部分は先が細くなっています。
そのため、根側の細い部分は上下の皮を分けてむいてください。
■ 大根の形に合わせて包丁を斜めにあてながら動かし、1節の皮を2回でむき取る方法です。
そうすると無駄が少なくなり、より多くの大根けんが作れます。
コツ③芯を丸くむく
大根けんをむく工程
コツ④刃を中心にあてて切り進む
桂むきは、むく野菜の中心線に包丁の刃があたるようにしてください。
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※ 胡瓜の色が濃い皮をむく場合や細い部分だけをV字形(斜め)にむくときは、包丁で切り取る方を手前にしてください。
コツ⑤刃を滑らすように切り進む
上部の厚みを目で確認しながら、包丁が大根から浮かないように持っている方の親指で刃の上をおさえ、大根にぴったりとあてた状態で表面を滑らすように切り進んでください。
■ 下部の厚みは包丁を持っている方の親指で確認しながらむいてください。
注:刃をおさえるのを怖がって親指を大根側にずらして持つと、逆に手を切る場合があります。
そして、包丁を持っている方の親指を支点にして、関節を曲げないように刃を上下に動かしながら、大根を包丁側におくる感じで回してください。
※ 包丁動作の上下両方で大根を切り進めると、段差がつきやすくなりますので気をつけてください。
このあと、大根が細くなるまで同様に切り進んでください。
むいた大根のうすさの目安
大根のうすさは、むいたものを2つに折り曲げたときに割れない厚さを目安にしてください。
大根を巻き戻す工程
大根をむいたあとは、元の状態になるように巻き戻してください。
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巻き戻すときのポイント
■大根が途中で切れた場合は、次に合わせる大根を下側にして重ねてください。
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そうすると、大根を引っ張ってまな板に広げるときに、上下の大根どうしが途切れることなく出ますので広げやすくなります。
このあと、巻き戻した大根を同じ長さでまな板に広げながら重ねてください。
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そして、大根を切りやすい幅に分け、端から細く刻んでください。
■早く上達するポイント
最初は、うすくむくことばかりを気にせず、大根が切れないようにするのを意識してください。
その方が感覚がつかみやすくなり、早く上達します。
①大根を回す練習方法
大根を回す動きを練習するときは、上下の太さが同じ筒やグラスを大根に見立てて、手の中で転がしてください。
②関節を曲げない練習方法
この動きは箸を1本握った状態で、親指をテーブルの角や机の端にあててください。
そして、箸を包丁に見立てて指を曲げないように意識しながら、親指を支点にして上下の動作を行うと練習できます。
■ 最初は、包丁を持っている手の親指が曲がることもありますが、これは手が包丁の動きをまだ覚えていないためですから気にしなくても大丈夫です。
2つの練習を同時にする場合
大根の回し方と包丁の動きを合わせて練習するときは、円柱形の物に箸をあて、両手の感覚をつかんでください。
そうすると早く上達します。
■この練習方法は大根を使わずにでき、コストもあまりかかりませんので参考にしてみてください。
※ 写真の筒は100円ショップで売っている、お茶の葉を入れる道具です。
横けんと縦けんの盛りつけ
繊維を切る横けん
野菜を切るときに繊維を垂直に切る方法を「横に切る」といいます。
「繊維を切る場合」
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そして、横けんは水にさらすと繊維が丸まりますので、それを利用して大根を丸めて器に盛りつけてください。
「横けんの盛りつけ例」
繊維にそって切る縦けん
もうひとつは、繊維にそって切る方法で「縦に切る」といいます。
こちらは水にさらしてパリッとなった繊維をいかす使い方をします。
「繊維にそって切る場合」
■ 縦けんは大根を立てて盛ることが多いです。
「縦けんの盛りつけ例」
【関連事項】
桂むきとは
材料を帯状にむく手法で、大根、人参、きゅうりなど、断面の丸い食材を使います。
桂むきの語源、由来
桂の木の皮がたて方向に長くむけることから名がついたという説や京都、桂の女人集「桂女(かつらめ)」が頭に巻く白い布に形が似ていることからという説があります。
大根けんの剣(けん)とは
さしみの添え物に使う野菜のことです。
一般には細切りにした野菜をさしますが、特に材料の繊維を垂直に切ったものをいう場合があり「つま」と呼ばれる物の1つです。
そして、名前の由来は鋭い様子を「剣」に見立てたところからきています。
刺身のつまとは
つまは、刺身や汁物の主になる材料に添える野菜や海藻などのことで、特に刺身に添えるものをいいます。
そして、このつまには他にも花穂じそや花付き胡瓜、金魚草などの花や防風、芽じそ、紅たで等があります。
つまの詳しい内容につきましては「刺身のつま【妻と褄の違い】つまの一種の剣(けん)とは」に掲載しておりますので参考にされてはいかがでしょうか。
「桂むき」は練習を重ねるとむけるようになりますので、あきらめずに取り組んでいただきたいと思います。
【大根の桂むき応用編】
【関連】
≫野菜の切り方とコツ一覧へ
≫大根の飾り切り一覧を見る
【参考】
≫季節別、旬の食材一覧を見る
≫簡単な飾り切りとコツを見る
今回は桂むきの手順とコツをご紹介いたしました。
他の切り方につきましては≫「野菜の飾り切り【100選】切り方とコツ一覧」に掲載しておりますのでお役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。