和食の料理用語集【岐阜県の郷土料理と名物料理】
味女の飴煮(あじめのあめに)
アジメドジョウを、しょうゆと水あめで煮込んだものです。
■ 味女泥鰌(あじめどじょう)は、ドジョウ科の淡水魚。
鮎雑炊(あゆぞうすい)
岐阜県の郷土料理で、アユを入れた白かゆのことです。
米を煮てとろりとしてきたら内臓を取ったアユを加え、しばらく煮てから骨を抜き取り、塩と少量の薄口しょうゆで味をととのえます。(素焼きしたアユを用いたり、飯をだしで炊く場合もある)
■ 飲食店で一般に「鮎雑炊」と呼ばれるものは、水洗いした白飯を煮汁に入れて加熱し、具にアユを用いて他の雑炊と同じ要りょうで作ります。
鮎の粕漬け(あゆのかすづけ)
アユを塩漬けしたのち酒かすにつけたものです。
岩手県花巻市の名産ですが、アユ料理のひとつとして岐阜県でも作られます。
奥美濃鰊鮓(おくみのにしんずし)
奥美濃地方の郷土料理。
飯にこうじ、塩漬けしたせん切りのダイコンとニンジン、熱湯をかけて細かく切った「身欠きにしん」を入れ、塩を加えて混ぜ合わせたものに重しをして1週間ていど密封した料理です。
■ 1週間ほど寝かせると食べられるようになることから「寝ずし」ともいいます。
五平餅(ごへいもち)
岐阜県の山側や長野県南部の郷土料理。
炊きたての飯を軽くつぶして(よくつぶす地方もある)、薄く細長い板に手でしゃもじ状に握りつける、または太く長い竹串に平たいだんご型にまとめたものを2~3個刺し、これを火にかざしてあぶり固めます。
そして、クルミやゴマをつぶして砂糖、しょうゆ、みそ、またはこれらを混ぜ合わせた焼きだれを表面に塗り、遠火で香ばしくなる程度にあぶって作ります。
■ 長野県、岐阜県のほかに付近の休憩所や高速道路のパーキングエリアなどでもよく販売されています。
鯰の蒲焼き(なまずのかばやき)
中濃(ちゅうのう)地方の郷土料理。
脂ののったナマズを背開きにして中骨を取り除き、素焼きにしてから酒、しょうゆ、みりん、砂糖などで作った焼きだれだをつけて焼き上げたものです。
飛騨寝鮓(ひだねずし)
飛騨地方の郷土料理。
飯にこうじ、塩漬けにしたせん切りのダイコンとニンジン、そぎ切りのマスを混ぜ、これをすしおけに入れて朴(ほう)の葉をかぶせ、重しをした状態で冷暗所に20日間ほど寝かせた料理です。
■ 20日間ほど寝かせると食べられるようになることから「寝ずし」と呼び、別名を「すし漬け」といいます。
鮒味噌(ふなみそ)
揖斐(いび)川、長良川下流の水郷地帯の郷土料理。
一晩水に漬けたダイズと内臓、うろこを除いて素焼きにしたフナを用意し、これをひたひたの水から骨がやわらかくなるまで煮たあと、赤みそと砂糖で調味してさらにじっくりと煮込んだものです。
■ 梅干しを入れるとフナの臭みがおさえられます。
朴葉味噌(ほおばみそ)
飛騨地方の名物。
刻んだねぎや椎茸、削りがつお、おろししょうが等を味噌に混ぜ込み「朴(ほお)の木」の葉の上で焼きながら、御飯と一緒に食べる郷土料理の焼き味噌のことです。
■ 魚介類に火が通りにくい場合は、あらかじめ下焼きしたものを使用してください。
朴葉味噌焼き(ほおばみそやき)
乾燥品の朴の葉を水に浸して水分を含ませたものに、甘味を強めに調味した合わせ味噌と魚介類、きのこ類などをのせて炭火で焼く料理をいいます。
■ 乾燥品の朴の葉は市場の珍味屋さんに頼むと簡単に購入できます。
また、網状に特殊加工した「網朴葉」も販売されており、こちらは前菜などに使えます。
※ 郷土料理は各地方で独自に発展しているため、地域によって材料や作り方などが多少異なる場合があります。
【関連】
≫料理の雑学、豆知識一覧
≫日本料理、会席・懐石案内所
≫献立四季報「春夏秋冬」味暦
≫煮物レシピと調味料の割合
【参考】
≫献立別の料理用語集一覧
【献立別】 | 各料理の語源、意味、由来など |
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