【子供の日のちまき豆知識】その起源と端午の節句に粽を食べる理由とは?料理の雑学・基礎知識

 
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5月5日・端午の節句の粽(ちまき)

今回は子供の日に粽を食べる理由と歴史などをご紹介したいと思いますので、和食調理の参考にされてはいかがでしょうか。

端午の節句にちまきを食べる理由とは!

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動画で内容を見る方はこちらをどうぞ!【端午の節句のちまきの歴史と起源・鯉のぼりの豆知識】

粽(ちまき)

粽は米粉、もち米、うるち米などで作ったもちを長細い円すい形または三角形にととのえ、ササやマコモなどの葉で巻いてイグサで縛ったものが一般的です。

昔は、茅(ちがや)の葉で巻いていたことからこの名があり、そのまま食べられる状態のものには無理に火を通しませんが、生の場合やデンプン質がかたくなったもの等は蒸したり、ゆでたりして柔らかくしてから食べます。

粽を端午の節句に食べる理由とその歴史

粽は中国から伝来したもので、その起源はかなり古く、中国戦国時代の楚(そ)の政治家や詩人として知られる屈原(くつげん)という人物の故事に由来します。

屈原は楚の王である懐王(かいおう)の側近として活躍し、敵対していた秦(しん)の謀略を見抜いて、王に秦を信用してはならないと助言するなど政治家としての能力は優秀で愛国心も高い反面、剛直な性格のために同僚からは嫉妬や妬みの感情を持たれ、秦の策略により失脚して江南へ左遷されました。

そして、秦により楚の首都が陥落したことで楚の将来に絶望し、5月5日に石を抱いて汨羅江(べきらこう)という川の流れに身を投げてしまいます。

その後に屈原の姉や屈原を哀れんだ楚の人々が当時の無念や霊魂を鎮めるために毎年5月5日の命日に米を竹筒に詰めたもの、あるいは竜が苦手な楝樹(れんじゅ)の葉にもち米、または米の飯を包んで邪気払いのための五色の糸で縛ったもの等を川に流したのが粽の起源とされます。

※ 古い書物や故事などには頻繁に登場する表現ですが、昔は激しい川の流れを竜の仕業として認識していた人々がいたため、楝樹の葉や五色の糸を用いたのかもしれません。

これらのことが、その後に風習として日本にも伝わり、端午の節句の5月5日に粽を作って食べるようになったといわれています。

【補足情報】

ちなみに、魔除けとして用いられた五色の糸は陰陽五行説からきた色とされ、わが国では子供達が無事に育ちますようにという願いから、鯉幟(こいのぼり)の吹き流しとして姿を変えて現在も引き継がれているという説があり、矢車の矢は古来、邪悪なものを射るということから魔除けの意味を持ちます。

そして、鯉幟(こいのぼり)は竜門の滝を登ってやがて竜に転じるという古代中国の故事である「登竜門」が由来とされ、男児の健やかな成長と立身出世の象徴として急流の滝を登る姿の鯉が江戸時代初期に絵のぼりとして描かれ始め、これが江戸時代中期頃から鯉の形を模したものへと変化し、最初は絵のぼりの付属品であったものがのちに本格的に飾られるようになったといわれています。

また、鯉幟(こいのぼり)を飾る風習も江戸時代頃は黒い真鯉の1匹であったものが、明治へと時代が流れていくにつれ赤い緋鯉(ひごい)が登場し、これが昭和になると青、緑、橙(だいだい)などの小さい鯉もあらわれ、先の2匹と共にのぼりとして揚げられるようになって現在に至ります。

現在の日本で端午の節句に行われている風習の数々は、古代中国の歴史や故事の所どころを取り入れつつも、長い期間を経たのちに我が国で独自に発展したものであると考えられます。

幟(のぼり)は、日本における旗の形式のひとつ。長辺の一方と上辺を竿にくくりつけたものを指す。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

幟,のぼり旗のイラスト

■ 上記イラストの形をした旗状の幟(のぼり)に急流を登る鯉の姿を描いたものが絵のぼりです。

↓↓↓

鯉の絵のぼり

【追記】

鯉のぼりに使われている「のぼる」という漢字がではなく、なのはこのためで、滝を登る鯉ではなく、鯉の形をした幟ということからです。

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