【秋の飾り切り】
日本料理の秋を演出するの場合に最も多く使われる「もみじ人参」の切り方手順
今回は、もみじを人参で作るときの詳しい切り方とコツをご紹介したいと思いますので、煮物の献立や秋の料理の参考にされてはいかがでしょうか。
野菜の飾り切り、紅葉人参
完成までの詳しい切り方とコツ
もみじ人参の切り方手順
【1】最初に、人参を約1cmの厚みに切ってください。
【2】次に、この人参をもみじの形にしやすいよう、7角形にととのえてください。
7角形の整え方(きどり方)
まず、一番上の葉の部分を切りそろえてください。
そして、上から2番目になる左右の葉の角を切ってください。
このあと、形をととのえやすくするため、先に一番下の部分を切り落としてください。
そして、最後に左右の残った部分を切り、下幅が広い7角形にととのえてください。
【葉を切り込む前の人参】
7角形にするときのポイント
上から3番目の葉が横に向いていますので、少し幅を広くしてトランプのスペードのようなバランスにすると仕上がりの形がよくなります。
ここから、切り込みを入れて葉の形を1つずつととのえてください。
もみじの葉を切り込むコツ
【3】まずは、一番上の葉の部分から形を切りますので人参を横向きにしてください。
そして、葉の部分を作る場合は、包丁で先に葉と葉の間になるところに切り込みを入れて人参が切り離せるようにしておきます。
ここでのポイントは、横にしたときの角と角の中心線よりも少しずらして切り込みを入れることです。
この少しずらす理由は、もみじの葉が上から下に向かって順に小さくなっているためで、切り込みを入れる場合に上の葉が大きくなるよう比率を【4:3】程度にしてバランスを取ると形よく仕上がります。
【4】このあと、人参の方向を元に戻して丸みをつけながら、一番上の葉の片方を切ってください。
そして、人参をひっくり返して、【4】と同じように切り取ってください。
【5】次に、上から2番目の左右の葉を同じ要りょうでととのえてください。
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【6】ここから、2番目の葉の下側を切りますが、もみじの葉は大きさが下に行くほど小さくなっていますので、今度は人参を横にしたときに入れる切り込みの比率を【3:2】にしてください。
そうすると、バランスよく仕上がります。
そして、左右の葉を切りそろえてください。
【7】このあと、上から3番目になる横向きの葉の上部を同じ要りょうで切り取ってください。
そして、葉の下部も同様に切ってください。
【8】このあと、一番下の小さい葉も同じ要りょうで切ってください。
【9】そして、トランプのスペードをイメージしながらバランスを取り、枝の部分を切りそろえてください。
これで、もみじの形ができ上がりました。
葉脈を切り込む手順
【10】最後に、葉脈の筋目を切り込むと「もみじ人参」の完成です。
【盛りつけ例】
左右対称でないのが手作りの味
もみじの抜き型を使わずに包丁でする場合は、左右対称にすることやバランスばかりを気にする必要はないと思います。
現に、自然のもみじや木の葉も左右対称ではありませんし、整いすぎてないところに手作りの持つ味があります。
有名な画伯や絵描きさんも、定規やコンパスを使って絵を描く方はおられず、また、それをすると味がなくなり設計図のようになってしまうのではないでしょうか。
ですから、形ばかりを気にせず、ある程度なれてきたら、今度は逆に形を少しゆがまして自然の風合いや風情を楽しむのも飾り切りや、むきものの醍醐味だと思います。
※ 野菜の飾り切りの中から、花や動物などに見立てた切り方や形をととのえたものを、日本料理では「むきもの」といいます。
【関連】
≫野菜の飾り切り100選
【 項目別の切り方一覧 】
にんじん | だいこん | きゅうり | ラディッシュ | |
かぼちゃ | レモン | スダチ | れんこん | |
くわい | なす | 果物 | とうがん | |
春の関連 | 夏の関連 | 秋の関連 | 冬の関連 | |
刺身関連 | わさび台 | 椀物関連 | 煮物関連 | |
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【 飾り切り、むき方の基本 】
≫大根けんの詳しいむき方とコツ5つ
【参考】
今回は紅葉人参をご紹介いたしました。
他のレシピ等につきましては≫「本サイトの料理内容一覧」に掲載しておりますのでお役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。