【節分料理に役立つ】巻き寿司の詳しい巻き方
今回は巻き寿司の巻き方と、すし飯がはみ出ないように作るコツをご紹介したいと思いますので和食調理の参考にされてはいかがでしょうか。
巻き寿司の巻き方とコツ
すし飯を広げる工程
【1】最初に、海苔を巻きすにのせて、すし飯を中心部の少し上に置いてください。
そして、ご飯が海苔からはみ出さないように、片方の手を左右の端に添えながら平たく広げてください。
【関連】
すし飯を広げる詳しい手順につきましては≫「巻き寿司を成功させる【すし飯】の広げ方とコツ」に掲載しておりますので参考にしてください。
■ すし飯を広げるときは向こう側と左右のふちを少し高くして、中心部がもり上がらないように広げるのがコツです。
そして、海苔には表裏がありますので、つるつるして光たくがある面を下にしてください。
これは、巻いたあとに光たくがあるほうを表側にするためです。
また、海苔は幅が長い方が「たて」になりますが、海苔の方向に決まり事はありませんので、すし飯や具の量に応じて使い分けてください。
すし飯に具を置く工程
【2】すし飯を広げたあと、わさびをぬって具を中心線に置いてください。
■ 小さい子供さんや辛いものが苦手な方がおられる場合は「わさび」をぬいてください。
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■ そして、具を置くときはゴマや桜デンブ(おぼろ)、刻んだ干し椎茸などの細かくてばらけやすい材料を向こう側にしてください。
そうすると、巻くときに具がばらけませんから、手で押さえずに済み、巻きやすくなります。
巻くときのコツ
「ここがポイントです」
【3】寿司を巻くときは、巻きすの一番手前と海苔の端を同じラインに合わせてください。
【4】そして、ご飯を高くした向こう側の「のりしろ部分」と、巻きすの手前を合わせるように巻いてください。
海苔を巻きすの端に合わせる理由
手前から巻き込みますので、海苔の端がどこまで進んだか見えないため、向こう側の正確な位置が確認しづらくなります。
ですが、海苔と巻きすを同じラインにして、端を向こう側のご飯に合わせると、すし飯をのせていない海苔を越える失敗がなくなって、はじけずに巻けます。
【別の角度から見た場合】
【5】このあと、巻きすの端を持ち上げて、寿司を転がすよう向こう側におくり、海苔の合わせ目を下にすると巻き上がります。
■ 巻いたあとは寿司を巻きすの端によせ、出ている「すし飯と具」を手のひらで内側に押さえて、左右をととのえてください。
【6】そして、このままの状態で海苔をなじませると完成です。
合わせ目がなじんで完全にくっつくと、海苔がやわらかくなって切りやすくなります。
■ 海苔をなじませる時間は15分~20分程度で大丈夫です。
「太巻き寿司の断面」
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巻き寿司を切るときのコツ
巻き寿司を切る場合は刃の長い包丁で力を入れずに、刺身を切るのと同じ要りょうで切ってください。
このとき、包丁の重さを利用して手前に引き切りすると、切り口がきれいに仕上がります。
そして、切るときは水けを十分に含ませた布巾を「まな板の横」に置き、その布巾で包丁につく粘りをふき取りながら切ると、刃がベタベタしませんので作業しやすいです。
切るときの注意点
巻き寿司を切り分けるさい、まな板に接している最後の海苔がくっついている場合がありますので、しっかりと切りはなしてください。
また、一般に太巻きは1/8に切り分け、この切り方が見た目もよく食べやすいです。
【補足】巻きすについて
寿司をまくときは巻きすの竹皮側にのりを置いてください。
■ 竹の皮目は平たくなっている方です。
※ そして、使い終わったあとは「カビ」が生えないよう十分乾燥させてください。
≫巻き寿司のコツと方法5つ
【関連】
■ 手巻き寿司を三角形に巻く手順につきましては≫「手巻きずしの巻き方、三角形に仕上げるコツ3つ」に掲載しております。
節分の恵方巻き【恵方とは】
恵方とは、その年の「吉」とされる方角(歳徳神のいる方角)をさしています。
※ この方角を向いて食べる風習には、商売繁盛や家内安全といった願いが込められますが、巻き寿司を食べる由来や丸かぶりする理由には多くの説があって、定かなものはあまり無いようです。
鮨、鮓、寿司【すしとは?】
魚を飯とともに漬け込み、発酵させて酸味を生じさせたもの、または酢などで調味した飯に魚介や野菜等を加えた料理のことです。
すしは「酢し」の意であり、女房詞(にょうぼうことば)で「すもじ、おすもじ」ともいいます。
すしの歴史
歴史は古く10世紀初めの延喜式(えんぎしき)によれば、魚肉や貝類を塩漬けして発酵させ、自然に酸味を生じさせたものをさし、一種の保存食でした。
■ 延喜式とは、平安時代中期ごろにまとめられたもので、法令を集めた書物のことです。
慶長年間(1596~1615)に入って発酵を早めるために飯を用いた「なれずし」が現れ、さらに、飯に酢を加えてより早く作る方法が考案されていきます。
そして「早ずし、一夜ずし」と呼ばれる現在の「押しずし」の原型ができ、飯もいっしょに食べるようになりました。
この早ずし、一夜ずしよりも早く作れる現在の「握りずし」が考案されたのは江戸時代後期ですが、発酵させたり押したりする必要がないことから、握りずしがすしの主流を成すようになります。
すしの種類
種類は調理方法から、なれずしと早ずしに分けられますが、現在のすしは握りずし、巻きずし、押しずし、ばらずし、ちらしずし、てこねずし、蒸しずし、いなりずしなどそのほとんどが早ずしに属します。
また、なれずしでは滋賀県のフナずしが有名で、このほかにも各地方に名物ずしが数多く存在するため、すしの種類はたくさんあります。
今回は巻き寿司の手順をご紹介いたしました。
巻き寿司は難しいと思われがちですが、ポイントをつかむと意外と簡単に巻けます。
そして、海苔がはじけた場合は薄く溶いた天ぷら衣をつけて揚げ、醤油とわさびを添えると、ひと味違う一品に早変わりしますので、パーティーや節分料理の参考にされてはいかがでしょうか。
【参考】
【3月の関連】
【飾り切り、むきもの】
≫野菜の飾り切りとコツ100選
他の調味料割合につきましては≫「和食の調味料割合と配合一覧」に掲載しておりますので、お役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。